葉酸をマタニティブルー/産後うつの予防に役立てる

約10カ月という長い間、お腹の中で大切に育ててきた赤ちゃん。無事に産まれて最高に幸せなはずなのに、なぜか気分が落ち込んだり、イライラしたりしてしまう。このような状態を「マタニティブルー」と呼びますが、なぜこのような症状が出てしまうのでしょうか?

情緒不安定になる原因

妊娠中は、胎児を守って流産や早産を防ぐため、通常よりも女性ホルモンの分泌量が増えます。そして、出産予定日が近づくにつれて徐々に量が減っていき、出産後は妊娠前の状態に戻ろうとし始めるのです。
この「ホルモンバランスの変化」に心や体がついていけないと感情が乱れやすくなり、急に怒ったり泣いたりして周囲を戸惑わせてしまうことになります。

また、初産の場合は赤ちゃんのちょっとした変化にもビクビクしてしまいがちなので、そうしたストレスが関係してくる場合もあります。経産婦さんの場合も、体力的にも精神的にもきつい育児で疲れ果て、落ち着かない日々を過ごす人は少なくありません。

しかし、こうしたつらい症状も、通常は10日〜2週間ほどで治まります。マタニティブルーがいつまでも続いて治らないという場合は「産後うつ」にかかっている可能性があるので、早めに病院で相談しましょう。産後うつは放置しておいても治らないケースが多く、症状が進行すると自分自身をコントロールできなくなり、幼児虐待などの悲劇につながる可能性も十分に考えられます。

葉酸がマタニティブルー/産後うつに効果的な理由

葉酸には「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンの原料となる「トリプトファン」の合成を助ける力があります。セロトニンは自律神経やホルモンのバランスを整える力がありますが、エストロゲンの減少に伴ってその分泌量が減るため、産後は不足しがちなのです。
ですから、出産後に感情のコントロールができなくなったとしても、それは決してママのせいではありません。葉酸を十分に摂ることでセロトニンの分泌量も次第に安定するので、焦らず、周囲の協力を得ながら心の回復を待ちましょう。

忙しいママでも手軽に摂れる葉酸サプリ

葉酸はできれば食事からまかなうのが理想ですが、赤ちゃんのお世話に追われてゆっくり食事をする時間もとれないなど、なかなか思い通りにはいきません。そうなると、母乳の質も気になってきますよね。

葉酸の摂取量が足りない時は、市販の葉酸サプリを上手に利用しましょう。錠剤やカプセルを水かぬるま湯で飲むだけなので、赤ちゃんのお世話の合間に手軽に葉酸を補給することができます。「天然」と「合成」の二種類がありますが、より吸収率を高めたいなら合成のほうが効果的です。

ただでさえ体力的につらいのに、ココロのほうまでダメージを受けてしまうマタニティブルー。多くのママが「自分は母親失格なのでは」と悩みますが、ホルモンバランスが関係しているので、自分ではどうにもならないのだということを覚えておきましょう。葉酸を摂取すると、セロトニンの分泌量が増えて気持ちが楽になりますよ。

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