葉酸で出産後のママの体の保護を

妊娠中にママを貧血から守り、胎児の成長に役立ってくれた葉酸。無事に出産を終えた後は必要ないかというとそうではなく、今度は通常時の状態へと入れ替わるホルモンのバランスを整え、体調を整える役目を果たしてくれるのです。

ホルモンバランスの変化とは?

妊娠中は、その状態を維持するため、通常より多くの女性ホルモンが分泌されています。プロゲステロンと呼ばれる黄体ホルモンには、胎盤の機能を整えたり乳腺の発達を促したりする力があるし、卵胞ホルモンであるエストロゲンには子宮の発育を促し、乳管を発達させる力があるのです。

しかし、出産が近くなると女性ホルモンの分泌量は次第に減少し、赤ちゃんが生まれた後は自然と妊娠前の状態に戻ろうとします。この時、入れ替わりが急すぎて体がついていけず、さまざまな不快症状が出ることで、出産後の生活を「つらい」と感じる女性が出てくるのです。

ホルモンバランスの変化によって起こる症状

ホルモンバランスが乱れると、抜け毛、むくみ、産後うつなどの症状が現れます。なぜかシャンプーのたびにごっそりと髪が抜けやすくなったり、なんとなくいつも気分がすぐれなかったりするのには、こうした理由があったのですね。この状態が元に戻るまでには、個人差はありますがだいたい数ヶ月〜1年はかかると言われています。

いつかはこの状態から抜け出せるとは分かっていても、ただでさえ慣れない生活の中、出口の見えないトンネルの中にいるような日々を過ごすのはつらいですよね。ここで役に立つのが「葉酸」。次のような働きで、ママの心身の健康をサポートしてくれます。

葉酸は、出産後のママの体を守ってくれる栄養素

葉酸には「造血作用」「たんぱく質の合成」「細胞分裂の促進」という効果があるため、乱れやすい状態のホルモンバランスを整えてママの体を守ってくれます。血液の量が増えるから母乳の出も良くなるし、子宮の回復も促進されるので、抜け毛やむくみ、産後うつ以外にもなにかと心強い味方となってくれますね。

出産後に必要な量は1日あたり340μg。妊娠初期よりはやや少なめですが、通常時に比べるとかなりの量が必要なことが分かります。基本的には食事だけでまかなうのが理想ですが、もしも不足しがちな時は市販のサプリの利用も考えてみましょう。「天然」と「合成」の二種類があり、合成のほうが体への吸収率は高いです。

女性ホルモンの分泌量に変化が起きる出産後は、バランスが崩れて心身に影響が出やすくなります。葉酸をしっかりと摂り、さまざまな不調に備えておきましょう。母乳の出が良くなるので、赤ちゃんにとっても欠かせない栄養素です。

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