葉酸で出産後の授乳をスムーズに

妊娠中に胎児の細胞分裂を助け、先天性異常を防止することに役立つ葉酸ですが、出産後は母乳の原料としても活躍してくれます。どのような仕組みで赤ちゃんへ届くのか、詳しく見ていきましょう。

母乳は血液から作られる

色が赤くないことから意外だと感じる人も多いのですが、母乳は血液を原料として作られています。赤ちゃんの口に入るまでの過程で、血液が乳汁へと変換されるのですが、栄養分や白血球だけが乳汁の中に含まれ、赤い色である赤血球は含まれないため、母乳は白色なのですね。

そして、赤血球の原料となるのが「葉酸」です。葉酸にはビタミンB12と結びついて正常な赤血球を作る働きがあるのですが、不足するとこの働きがうまくいかず、血液が不足してしまいます。ママが悪性貧血を起こして赤ちゃんのお世話に支障が出るなどさまざまなデメリットも出てくるので、出産後も継続して葉酸を摂り続けるようにしましょう。

質の良い母乳を作るために

葉酸が授乳中にも必要なのは、単に量を増やすためだけではありません。赤ちゃんは生まれた後も日々細胞分裂を繰り返して成長するので、母乳を通して葉酸をたっぷりと摂らなければ発育に影響が出てしまうのです。

母乳の質には、ママの食生活がダイレクトに反映されます。葉酸をはじめとする栄養素が不足することが良くないのはもちろんですが、辛いものや乳製品、砂糖をたっぷり使ったものを毎日のように食べるのも考えもの。母乳の味が悪くなるので赤ちゃんが飲みたがらないし、湿疹や便秘、アレルギーなどのトラブルを引き起こす原因となります。

授乳中は、白米、うどん、大豆製品(アレルギーが疑われる場合は除く)、鶏肉、海藻、野菜など、低カロリーで消化の良いものを積極的に食べましょう。洋食よりも、昔ながらの和食のほうがおすすめです。

満足に食事が取れない時は

赤ちゃんのために栄養が必要なことは分かっていても、慣れない育児にてんてこまいでちゃんと食事を取ることができない場合もありますよね。特に、夫や実家の助けが得られない人は大変だと思います。
そんな時は、市販のサプリも取り入れてみましょう。錠剤やカプセルを水かぬるま湯で飲むだけなので、忙しいママでも手軽に葉酸を補給することができます。

葉酸サプリには「天然」と「合成」がありますが、吸収率の高いのは合成のほう。同じ量を飲んでも効果の出方が変わってくるので、質の良いものを選んで利用してみてください。

胎児の成長に必要な葉酸は、無事に生まれた後も欠かせない栄養素です。赤ちゃんに栄養を取られてしまうママの体を守るためにも、こまめに補給しておきましょう。食事だけで十分な量を摂ることが難しい場合は、市販のサプリを利用するのも1つの方法です。

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