葉酸の持つ効果と効能を正しく知り、健康に役立てよう!

妊娠中の女性や胎児の健康に良いとされている葉酸は、それ以外の人にも欠かせない大切な栄養素です。不足するとさまざまな体の不調の原因になるので、市販のサプリも上手に利用しながらこまめに補給していきましょう。

貧血の予防

葉酸には、ビタミンB12と協力して赤血球の生成を促すという働きがあります。そのため「造血のビタミン」とも呼ばれているほどで、不足すると正常な赤血球の量が足りなくなり、重度の貧血を引き起こすのです。

葉酸が不足している人の赤血球は、通常よりも大きくなって「全身に酸素を行き渡らせる」という役目が十分に果たせなくなります。また、貧血の原因としてよく挙げられる鉄分不足にも深く関わっており、外部からいくら鉄分を補給しても、葉酸の量が足りていないと正常な赤血球を作ることができず、結局貧血を引き起こすことになってしまうのです。

葉酸・ビタミンB12・鉄分を一緒に摂れるよう工夫し、正常な赤血球を作って貧血を予防しましょう。

胃潰瘍や十二指腸潰瘍の予防

葉酸は人間の粘膜にも多く存在しており、正常な細胞分裂を助けることによって粘膜を丈夫に保っています。そのため、不足すると粘膜に異常が起こり、口内炎や舌炎(舌が赤くなる症状)、食欲不振、下痢などを引き起こすのです。

さらに症状が進むと、胃潰瘍や十二指腸潰瘍などが現れてきます。これらは胃の痛みや吐き気、食欲不振、膨満感などを引き起こすので、毎日の生活がとてもつらいものになってしまいますよね。葉酸をしっかり摂って細胞分裂を正常化し、丈夫な粘膜を作りましょう。

成人病の予防

狭心症、心筋梗塞、脳卒中など命に関わる病気にも、葉酸は深く関わっています。近年の研究で、血液中に「ホモシステイン」という物質が増えると動脈硬化を引き起こすリスクが高まることが分かってきたのですが、葉酸には、このホモシステインを無害化する力があるのです。

そもそもホモシステインは人間の体内に元から存在しているアミノ酸の一種で、誰でも持っているもの。ところが、年齢を重ねるごとにその量はどんどん増加して活性酸素を発生させるようになり、LDL(悪玉)コレステロールと結びついたホモシステインを酸化させてしまうのです。しかし、通常はマクロファージなどの白血球がうまく処理してくれるのでそれほど大きな問題にはなりません。

ところが、あまり量が多すぎると処理が追い付かず、残ってしまったものが血管の壁に付着し、血管内が狭くなって動脈硬化を引き起こします。動脈硬化は成人病の原因となるものなので、このような状態が長く続けば、やがて命を脅かす恐ろしい病気へとつながっていくというわけですね。

葉酸をしっかり摂っていると、血液中のホモシステイン濃度を下げる効果が期待できます。「忙しくて食事に十分な手間や時間がかけられない」という場合は、市販のサプリも利用しながらこまめに補給するようにしましょう。

葉酸の不足は、このようにさまざまな病気を引き起こすきっかけとなります。水溶性ビタミンなので、毎日こまめに補給することが大事。食事から十分な量を摂ることが難しい場合は、吸収率の高い市販の合成サプリなどを利用してこまめに補給しておきましょう。

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