妊娠中だけではもったいない！授乳期にも葉酸を摂る理由

先天性異常が起こる率を減らしてくれるため、妊娠中に葉酸を摂ったほうがいいことは有名ですが、葉酸は母乳の質も上げてくれるって知っていましたか?

葉酸には、妊娠中だけで止めてしまうにはもったいないほどのパワーが秘められているのです。

母乳と葉酸の関係は、じつは切っても切れないものなのです。

母乳は血液を元に生成されます。真っ白な母乳が真っ赤な血液からできているだなんて不思議ですよね。母乳が白いのは、赤血球が含まれていないせいです。

赤ちゃんがおっぱいを飲むと、減った分を補おうと、母親の体内では血液を使用して母乳が生成されます。すると、今度は不足した血液を増やさなくてはならなくなります。

血液の生成に欠かすことができない栄養素は、葉酸です。

よって、間接的にですが、葉酸は母乳の生成にもなくてならないものなのです。

葉酸は優れた造血効果があります。母乳の原料を絶やさないためにも、葉酸はたくさん摂ったほうがいいのです。

葉酸は母乳を作るのに欠かせない成分です。もしも葉酸が不足してしまった場合、母乳の出が悪くなってしまうことがあります。

また、赤ちゃんは母乳を通して葉酸を得ています。胎児のときも葉酸が必要でしたが、生まれた後も継続して葉酸が必要となります。

葉酸は細胞分裂のときに必要な成分で、身体の成長を助ける働きがあるため、まだ未成熟でどんどん身体を作っている赤ちゃんにとっては重要な栄養素です。

しかし、母親が葉酸不足に陥った場合、母乳に含まれている葉酸の量が減ってしまいます。

そんな質の悪い母乳を飲み続けていると、赤ちゃんの成長が遅れたり、将来の体型に影響が出たりすることがあるため危険です。

大人ならば、成分が薄かったらその分たくさん飲んで補うことも可能ですが、胃の小さな赤ちゃんはそうはいきません。一度に飲める量は限られています。

また、質の悪い母乳は味が悪いこともあるようです。すると、嫌がってなかなか母乳を飲んでくれなくなり、さらに葉酸不足が加速してしまいます。

母乳の出が悪くなったり質が悪くなったら、ミルクにすればいいじゃないと思うかもしれません。もちろん、ミルクが悪いわけではありませんが、母乳を与えることにはメリットがたくさんあるのです。

母乳には母親の免疫物質が含まれているため、赤ちゃんはそれを飲んで細菌やウイルスなどから身体を守っています。残念ながら、ミルクには免疫物質は含まれていません。

母乳で育児をすると、産後うつにかかりにくいと言われています。また、乳がんの発生確率を下げる効果もあるようです。

肌と肌が触れ合うことで密接なコミュニケーションができ、赤ちゃんはより高い安心感と信頼感を得られます。

お乳を吸われるとプロラクチンというホルモンが分泌され、その影響で母性が高まる効果もあります。

このように、葉酸は授乳期にも意識的に摂ったほうがいいのです。

授乳中の母親は一日に340μgの葉酸を摂ったほうがいいとされています。