いまや葉酸は、胎児の先天性奇形を防ぐ働きに注目が集まり、妊婦さんを中心に女性から熱い視線を注がれています。
とはいえ、葉酸の恩恵は出産しない人にとってまったく無関係というわけではありません。貧血、ガン、心不全、認知症などの予防する働きがあり、新陳代謝を活発にするため美容にまで効果があるのです。
そんな葉酸ですが、単体ではあまり力を発揮できないことがあります。
他の栄養素と力を合わせてこその栄養素なのです。では、どんなときにどんな栄養素と一緒に摂ればいいのでしょうか。
貧血にはビタミンB12と鉄分
葉酸とビタミンB12は血液の生成に必要な栄養素です。どちらか一方が欠けてもうまくいきません。
また、貧血といってもじつは二種類のパターンがあります。葉酸が不足して起こる貧血と、鉄分が不足して起こる貧血です。鉄分が不足して起こった貧血の場合でも、血を増やすのには葉酸とビタミンB12 が必要となります。
そこでまとめてこの3つを摂ってしまえば、どちらの貧血の場合でも、改善することができるのです。
妊婦は元より、女性は貧血になりやすい身体の構造をしています。また、最近では生活習慣の乱れから男性でも貧血になる人が増えてきました。
貧血は身体の免疫力を下げるため、身体のあちこちに悪影響を与えます。ぜひこの3つの栄養素で血を増やし、貧血を改善しましょう。
心筋梗塞や脳卒中にはビタミンB6とビタミンB12
ホモシステインとは、アミノ酸の一種で、血液の中に存在します。必須アミノ酸が分解されるとできる成分で、ホモシステインはコラーゲンの柔軟性を失わせる性質があります。
血中でホモシステインの濃度が上がりすぎると、血管のコラーゲンが硬化しはじめ、やがて血管がつまったり切れやすくなります。
これによって引き起こされるのが、心筋梗塞や脳卒中です。
葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12の3つの栄養素は同時に摂取すると、このホモシステインを身体に溜まりにくくすることができます。
結果、血管の健康が保たれ、それによって心筋梗塞や脳卒中の予防となるのです。
この3つの栄養素はそれぞれ別の仕事をするため、どれか一個でも欠けてしまうと、ホモシステインを減らすことができなくなってしまいます。
よって、心筋梗塞や脳卒中の予防のために葉酸を摂るなら、他の二つも必ず一緒に摂るようにしましょう。葉酸サプリには、ビタミンB6、B12が配合されている製品もあります。そういったものを活用すれば、楽に健康の維持ができますよ。
妊娠にはマカ
直接一緒に作用することはありませんが、妊娠したいなら葉酸とマカを摂ればいいと言われています。
実際、妊活中の女性はこの組み合わせで飲んでいる人も多いです。
葉酸は子宮内膜を厚くし、血流も改善することから、受精卵の着床率を高める効果があります。
一方、マカを摂ると女性ホルモンのバランスを整えることから、生理不順が改善され、排卵が正常に行われるようになります。
このように、同時に飲めば子宮と卵子どちらの準備も整うため、妊娠にとても効果があるのです。