葉酸の働きについて

葉酸は水溶性のビタミンで、細胞分裂を助けて体を健康に保つ働きをします。また、美肌づくりやうつ病対策としての効果も期待されていて、近年注目が高まっている栄養素です。
主な働きについてリサーチしたので、ぜひ参考にしてみてください。

健康を守るための働き

「造血のビタミン」とも呼ばれる葉酸は、ビタミン12と結びついて正常な赤血球を作る働きをします。葉酸が足りていないとこの働きがうまくいかず、赤血球が大きくなって「巨赤芽球性貧血」を引き起こしてしまうので、特に血液が不足しがちな妊娠中の女性は葉酸を積極的に摂るようにしましょう。

また、葉酸は胎児の正常な発育にも役立ちます。
葉酸の力で細胞分裂がスムーズに進むことにより、妊娠初期の胎児の体づくりが正常に行われ「二分脊椎」や「無脳症」などの先天性異常を防止することにつながるのです。
普段あまり葉酸を含む食品を食べていない人は、妊娠に気づいてからあわてて葉酸を摂り始めても間に合わない可能性があるので、遅くとも妊娠の1カ月前、できれば結婚を考え始めた時から葉酸を摂っておくようにしましょう。

さらに、葉酸には恐ろしい病気を防ぐ効果もあります。
心筋梗塞や脳梗塞などの生活習慣病には動脈硬化が深く関わっていますが、その原因となるのが「ホモシステイン」と呼ばれる物質。これが悪玉コレステロールと結びついて血管内に付着することにより、血流を妨げて動脈硬化を発症するのです。
葉酸には、ホモシステインを無害化する働きがあるので、十分な量を摂っていれば生活習慣病にかかりにくくなります。

美肌づくりのための働き

葉酸は肌細胞のスムーズな生まれ変わりを助けるので、古い角質やメラニンが溜まりにくくなって肌がきれいになります。また、たんぱく質の合成にも関わっているので、コラーゲンの生成量が増えて肌にハリが生まれ、シワを防止することにも役立ちます。血流が良くなるので、頬に適度な赤みが差して顔色も明るく見えますね。

精神を安定させるための働き

葉酸には、ビタミンB12と協力して「トリプトファン」と呼ばれる物質を作り出す働きがあります。トリプトファンは精神を安定させる作用を持つ「セロトニン」の原料となるので、葉酸を十分に摂っているとイライラや気分の落ち込みが起こりにくくなるのです。
セロトニンの分泌量が極端に低下するとうつ病になる可能性が高まるので、毎日の食事に気を配って葉酸を補給しましょう。

葉酸には、このようにさまざまな働きが期待できます。しかし、失われやすい水溶性ビタミンなのでこまめに摂ることが大切。食事だけでは不足しがちな時は、吸収率の高い市販の合成サプリを上手く活用してみましょう。

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