葉酸って何?どんな食品から摂取できるの?

妊娠前から女性は摂ったほうがいいと言われる葉酸。身体に良い成分のようですが、どんなものなのでしょうか。葉酸を多く含む食品とともにご紹介します。

葉酸って何?

葉酸は、字のごとく葉っぱに多く含まれる成分。1941年にホウレン草の葉から発見されたことに由来し名づけられました。ビタミンB群の一つで、ビタミンB9やビタミンM、プテロイルグルタミン酸といった別名を持っています。

赤血球の生産にかかわるので、造血ビタミンの一つに数えられます。この造血作用のように、ビタミンB12と共に働くことが多くあります。DNAやRNAといった核酸の合成に作用し、遺伝情報の保存や伝達にかかわります。細胞分裂を繰り返しながら維持されている人間の体で、古い細胞の情報を新しい細胞に引き継ぐのは重要なことで、生命の根幹にかかわります。アミノ酸からタンパク質を合成するときにも関与します。

貧血予防や体内の粘膜の増強、健康な皮膚の維持や肩こりや腰痛といった神経症状の緩和に働きかけます。動脈硬化や心臓病、肝臓がんなど命にかかわる病の防止にも働きます。

体内への蓄積性は低く、多量に摂取しても多くは排泄されてしまいますので、継続して摂取し続けることが必要です。体内では約50%が肝臓に存在し、残りは細胞分裂がよく起きている部分に多く存在します。成長著しい部分や、新しい細胞を生み出すことが必要な部分です。

葉酸を摂取しやすい食品とは

葉酸は青菜に多く含まれているとよく言われますが、それ以外にもたくさんの食品に含まれています。私たちが日ごろよく口にしている食品にも多く含まれ、広義での葉酸摂取はそれほど難しいものではありません。

ただ、どの栄養成分にも言えることですが、飼料として提供されているデータの数字を見るだけでなく、現実に摂取しやすいかどうかを考える必要があります。

例えば葉酸は、サクラエビに100gあたり230㎍含まれています。ホウレン草100g中には110㎍含まれているのに対して、数値を見るとたくさん含まれているように見えますね。しかし、サクラエビを一人で100g食べるのは一般的な量でしょうか?サクラエビをふんだんに使ったかき揚げのレシピを見てみると、4人分で80g使用とあります。一人当たり20gの計算になりますね。すると、100g中にたくさん葉酸が含まれていても、サクラエビからしっかり葉酸を摂取するのは難しいということになります。

一方、少量でたくさん摂れるのが動物のレバー。鶏の生レバーには100g中1300㎍の葉酸が含まれています。これは、単純計算で100g食べれば一日の葉酸摂取量の上限を超えることになります。(実際は熱による分解などがあるので、数値通りの量が摂取できるわけではありません)動物のレバーには、妊娠中の摂り過ぎが危惧されるビタミンAが豊富なのも注意が必要です。

以上を踏まえて、アスパラガス3本で114㎍、ブロッコリー2房で105㎍、枝豆100gで260㎍、イチゴ中5粒で68㎍あたりが摂取しやすいところではないでしょうか。

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