やっと出産を終え、忙しい育児のはじまりです。
となると、これまでお世話になっていた葉酸サプリともお別れかなと思っているあなた。ちょっと待ってください。
授乳期の母親にも、葉酸は必要な成分なのです。
出産しても、多めの摂取が必要
成人の場合、葉酸は240μg摂取することが推奨されています。
一方、妊婦の場合は通常の2倍の480μgが必要です。
そして、授乳中の母親は、340μgの摂取が必要だとされています。
ご覧のように、出産が終わっても、赤ちゃんに母乳を与えている間は、まだ葉酸は通常の量では足りないのです。
母乳の原料は血液です。つまり、母乳を製造すればするほど、血液もまた必要になるのです。
さらには、出産では多くの血が流れます。出血した分を回復する時間もないまま、授乳はスタートするわけですから、母親は急いで自分の血を増やさなくてはいけません。
事実、授乳中の母親で貧血に悩んでいる人は大勢います。
貧血が悪化すれば、動悸やめまいなどの症状が現われ、母乳の出が悪くなることもあります。
そんなとき、授乳中の母親の強い味方となってくれるのは葉酸です。
葉酸は赤血球を作るのに欠かせない成分で、造血に効果があります。
赤ちゃんにも葉酸が重要
授乳中の葉酸の働きは、母親にだけあるわけではありません。
葉酸は細胞分裂の働きをサポートする効果があります。そのため妊娠中に摂る必要があるのです。
しかし、胎児には劣りますが、成長初期である赤ちゃんもものすごいスピードで細胞分裂を行っています。
「赤ちゃんは一日見ないだけで変わる」などと言われているのは、このせいです。細胞分裂をくり返し、ものすごいスピードでどんどん成長していっているのです。
そのため、赤ちゃん成長にも葉酸が欠かせません。
赤ちゃんは母乳を通して母親から葉酸を得ています。すでに母親の身体が葉酸不足だった場合、母乳に含まれる葉酸の量も通常よりも少なくなってしまいます。
赤ちゃんの健やかな成長を願うなら、母親がしっかり葉酸を摂り、赤ちゃんに母乳を通して渡してあげなければいけません。
出産のダメージにも葉酸が役立つ
出産による出血には葉酸が効くという説明はしましたが、じつは子宮のダメージにも葉酸は効果を発揮します。
それは出産でできた傷は、細胞分裂により修復されるためです。
また、傷ついた出産で身体の修復や、母乳の生成、子育てなどに身体の栄養を取られてしまうため、授乳期は抜け毛が酷くなります。
葉酸はたんぱく質の合成も促すため、産後の抜け毛にも効果的です。
このように、授乳中の葉酸の働きを考えると、やはり出産後も葉酸を積極的に摂ったほうがいいようです。
育児には多大な労力が必要です。その間は、自分の食事にまで気を回す余裕なんて、母親には残っていないことがほとんどです。ぜひ、手軽に葉酸が取れるサプリメントを賢く使い、授乳期も乗り切りましょう。
