妊娠中に摂ると、子供の遺伝子異常を防いでくれる効能があることで有名な葉酸。そのため、妊娠中に葉酸サプリを飲んでいる女性は増加傾向にあります。
しかし、中には出産すると葉酸サプリを飲むことを止めてしまう人がいます。でも実はそれ、とてももったいないことなのです。
良質な母乳には欠かせない葉酸
母乳は血液を原料に作られています。そのため授乳期の母親は、大量の血液が必要となります。
母乳は毎日吸われるのですから、うまく血液を増やせなくなると、母親の血は不足してしまいます。出産を終えた授乳期の女性に貧血が多いのは、これが理由です。
葉酸は「造血ビタミン」と呼ばれているほど、血液の生産には欠かせない栄養素です。どんどん血液を増やしたいなら、葉酸をしっかり摂るようにしましょう。
また、貧血を放置したままにしておくと、母乳の出が悪くなったり、質に影響が出ます。
赤ちゃんは母親の母乳から栄養を得ているのです。
栄養があまり含まれていない質の悪い母乳を飲み続ければ、赤ちゃんの成長にも影響が出ます。
このように、産後もしっかり葉酸を摂取するべきなのは、赤ちゃんのためでもあるのです。
子宮の回復をサポート
出産後は子宮に大きなダメージが残ります。ダメージを回復するには、細胞分裂させ修復するしか方法がありません。葉酸は、この細胞分裂をサポートする効果があります。
子育てに万全をつくしたいのなら、子宮の回復は急務です。ダメージを負ったままの身体では、思うように動けないことがあります。
生まれたばかりの子の育児は体力勝負。はやく回復すれば、それだけ子育てに集中できますよ。
また、広がってしまった子宮の収縮には、授乳が大きく関わってきます。葉酸は母乳の生成を助けるので、そういった面からも子宮の回復に役立っているのです。
ストレスやうつにも効果的
愛する我が子といえども、育児はとても大変。まともな睡眠を確保することさえ難しくなります。
そんな状態ですから、母親が抱えるストレスは相当なものです。中には産後うつになってしまう人までいます。
葉酸は抗ストレスホルモンの合成を助ける働きがあります。さらには、うつの改善の鍵となるセロトニンの分泌を正常に導く効果もあるのです。
葉酸は実際に心療内科などでうつ病の治療に使われることもあり、抗うつ剤よりも効果が高いと言う報告も上がっています。
赤ちゃんは生まれたときから母親をよく見ています。母親の精神不安は、赤ちゃんにも影響を及ぼすのです。
葉酸の力で、ストレスに負けない育児をしましょう。
このように、葉酸は育児を終えたばかりの女性にとっても強い味方となります。ぜひ妊娠中だけといわず出産後も葉酸サプリを摂るようにしましょう。
