葉酸は生き物に欠かせない栄養素だって本当?

最近、妊婦を中心に注目され始めた葉酸。胎児の先天性異常を防ぐことで有名になりましたが、日本では妊娠、出産以外ではあまり注目されていないのが現状です。

けれど、まだあまり意識されない栄養素だからと侮ってはいけません。

葉酸は生き物にとっては非常に大切で、欠くことのできない栄養素なんです。

今回は、葉酸がどれほど凄いのか、少し変わった視点から見てみることにしましょう。

もっとも重要な役割はDNAの作成

葉酸には病気を予防してくれたり、身体の不調を整えてくれる効果があります。しかし、葉酸のもっとも大切な働きはDNAの作成です。

DNAは一度作ってしまえば終わりというものではありません。毎日細胞が死に、それを補うために新しい細胞が生まれます。新しい細胞の一つ一つにはそれぞれDNAが必要なのです。

驚くべきことに、人間は一日に1兆個もの細胞を入れ替えています。それらすべての生成に葉酸が必要と言えば、いかに葉酸が大切な栄養素であるかわかるのではないでしょうか。

人間の細胞は全部で60兆個ほどだと考えられていて、6年でほぼすべての細胞が入れ替わると言われています。

細胞分裂は死ぬまで行われる

胎児や赤ちゃんはめまぐるしいスピードで細胞分裂をくり返します。未成熟でまだ身体を作っている途中の子供も、細胞分裂のスピードは速いです。

とはいえ、大人になったら細胞分裂は起こらないというわけではありません。

ある年齢を過ぎれば成長はほとんど止まってしまいますが、新陳代謝による細胞の入れ替えは常に起こっています。

それは老人も例外ではありません。100歳のお婆ちゃんでも、爪は伸びるし、髪も生え変わりますよね。

私たちは死ぬときまで常に細胞分裂をくり返しているのです。

つまり、細胞分裂に必要不可欠である葉酸は、生まれる前の胎児の状態から死ぬまで、常に必要な栄養素だと言えるのです。

葉酸が必要なのは人間だけじゃない

DNAは生き物の設計図です。よってほとんどの生き物は生きていくために葉酸が必要となります。ペットを飼っている人はエサの成分表を見てみるといいでしょう。犬や猫だけでなく、亀や魚のエサにまで葉酸は含まれています。

犬や猫の場合でも、妊娠中に葉酸が不足していると、口裂症や先天性脊椎奇形になりやすいようです。葉酸が不足すれば、貧血になります。どちらも人間と同じです。

このように、葉酸は人間だけでなく、動物にも欠かせない栄養なのです。

妊娠出産のために摂るようになった人も、ぜひ自分の身体のために、これからも葉酸を意識した生活を続けましょう。

葉酸は健やかな身体の秘訣です。

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