葉酸の50%は吸収しない?! 葉酸の吸収率を劇的に上げる栄養素

妊活中や妊娠中のご夫婦にとって重要な栄養素である葉酸。毎日の食事で葉酸の摂取を心がけている女性・男性も多いかと思います。

でも、この葉酸という栄養分は水溶性のうえに吸収率も悪く、食事だけで必要摂取量を補うのが難しいことをご存知でしょうか?

食べ物から得られる葉酸の体内吸収率は、たったの50%程度です。最近は産婦人科でも推奨され、よく見かけるようになった「葉酸サプリメント」は吸収率をアップするよう工夫されていますが、それでも85%ほどと言われています。

このため葉酸は単体で摂取するよりも、吸収を助けてくれる栄養素と一緒に摂るよう心がける必要があります。

葉酸サプリメントの摂取で85%吸収してくれれば、食品に比べ劇的な吸収率アップとも言えますが、やはり理想は100%を目指したいところ。

そこで今回は、葉酸と一緒に食べることで吸収率を上げてくれる食材をご紹介します。

葉酸の吸収を助けてくれる栄養素とは?

体内への吸収率を考えて効率的に葉酸を摂るためには、吸収を助けてくれる栄養素との組み合わせが重要になります。葉酸の吸収を助けてくれる栄養素として代表的なものは「ビタミンB12」が挙げられます。

【ビタミンB12の特徴】

・葉酸の吸収率を上げる
・胃液の分泌を高める
・葉酸と共にヘモグロビンを作る

ビタミンB12を多く含む食材(ランキング順)

しじみ・赤貝・すじこ・[牛レバー]・あさり・ほっき貝・いくら・はまぐり佃煮・[鶏レバー]・あんきも・イワシ丸干・はまぐり・生ガキ・豚レバー・焼たらこ・牛肉小腸・焼さんま・キャビア・生たらこ・いわし油漬・生さんま・にしん・イカの塩辛・めざし・生ホタルイカ・しゃこ・身欠きにしん・牛ハツ・サバ水煮・[焼鮎]・しめさば・[ひも付きホタテ貝]・味付け海苔・焼きのり・煮干し・青のり・たたみいわし・イワシのみりん干・かつおぶし・あさりの佃煮
(100g当たりのビタミンB12含有量が多い順)
([]で囲んだ食材は葉酸の含有量も高い)

【ビタミンB6の特徴】

・葉酸、ビタミンB12と共に血液中ホモシステインの値を低下
・ホモシステイン値低下による動脈硬化、脳梗塞の予防効果

ビタミンB6を多く含む食材(ランキング順)

にんにく・まぐろ・酒粕・[牛レバー]・かつお・鶏肉・イワシ丸干・[鶏レバー]・さんま・スモークサーモン・生ハム・焼アジ・生さんま・サバ・牛肉

【ビタミンCの特徴】

・葉酸の働きを助ける
・葉酸と共に鉄分の吸収率を上げる

ビタミンCを多く含む食材(ランキング順)

ピーマン(赤/黄)・ゆず(果皮)・アセロラジュース・パセリ・芽きゃべつ・レモン・なすのからし漬・ケール・からし菜漬・ピーマン・ゴーヤ・めんたいこ・柿・キウイフルーツ・レッドキャベツ・モロヘイヤ・いちご

まとめ

葉酸とビタミンB類が一緒に摂れる食材として、代表的なのが「レバー」です。中でもお薦めは、お値段が安くスーパーでも入手しやすい鶏レバー。冷凍保存も効くので、まとめ買いでストックしても良いかもしれませんね。

葉酸の吸収率アップを目的にメニューを考える時は、鶏レバーをメインにビタミンCの摂取もできるレシピを探してみてはいかがでしょう。

例えば鶏レバーをニンニクとショウガで漬け込み、ステーキにしてレモンソースをかける。付け合わせはソテーしたピーマンにパセリを添えて。

ここでの注意点ですが、葉酸は熱に弱いので、レバーに火を通すときは表面をしっかり焼いた後、余熱で中まで熱を通すようにすると良いでしょう。ただし半生では食べられませんので、沸騰したお湯にレバーを入れて10分ほど置いてから、フライパンに移して表面を焼く方法もあります。

葉酸とビタミンB類は水に溶けてしまうので、煮汁も残さず食べる方法を考えてみてください。ステーキを焼いた残り汁にレモンと黒コショウを入れてソースを作れば、余ることなく食せます。

また、野菜や魚介類など、生で食べられる食材はなるべく火を通さずにそのまま食べることをお薦めします。魚貝サラダなどがお薦めです。

しかし実際のところ、毎日こういったレシピを考えるのも大変です。栄養価が高いと言って苦手な食材を無理に食べるのは、却ってストレスになり健康を損ねるリスクもあります。

そこで葉酸サプリメントに加え、マルチビタミン系サプリの摂取が推奨されています。特に葉酸の必要量が多い妊婦さんには「食事+サプリ」による栄養補助がとても重要です。

ご自身の生活環境に合わせ、一番お手軽で合理的な方法をチョイスしてみてください。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする