不妊に悩んでいる人ほど葉酸を摂ったほうがいいのはなぜ?

妊娠中に葉酸が必要であることは有名ですが、不妊に悩んでいる人にも葉酸を摂ることをおすすめします。

というもの、葉酸のパワーはお腹の中の胎児にだけ効くわけではないのです。

では、不妊の人にはどのような効果があるのでしょうか。

葉酸で着床率が上がる

葉酸には血を作るのを助けてくれる作用があります。身体の血が増えれば、子宮内部に流れる血流の量も増加します。

また葉酸は子宮内膜を厚くする効果もあり、受精卵を子宮が受け止めやすい状態を作ってくれます。

こうして着床率が高まるのです。

そして、不妊は女性だけの問題ではありません。男性の精子にも関係があります。

葉酸は異常のある精子を減らす働きがあるため、健康な精子を増やすことができます。健康な精子が増えれば、着床率が上がるだけでなく、流産の危険も軽減することができます。

2014年にハーバード公衆衛生大学院が、葉酸には体外受精の成功率を上げるとの結果を発表しました。葉酸の摂取が多いグループは、低いグループに比べて着床率で22%、妊娠率で24%、出産率で26%も高かったそうです。

貧血を改善する

体温が低く、貧血気味の人は不妊症になりやすいと言われています。

それは妊娠には大量の血液が必要であり、低体温ではホルモンが正常に働かず排卵障害が起こりやすいからです。

葉酸は造血ビタミンと呼ばれるほど、血液の生成に効果があるため、貧血の人にはぜひ摂ってもらいたい栄養素です。

貧血が改善され、血の巡りがよくなると体温も上昇するため、ますます妊娠しやすくなります。

甲状腺ホルモンが整う

甲状腺の機能に問題があると不妊になります。というもの、甲状腺から出るホルモンは、身体全体の働きをコントロールする機能があるからです。

女性の場合、甲状腺が弱っていると、生理不順や無月経などの症状に見舞われることがあります。

また、甲状腺ホルモンは胎児を成長させるのにも欠かせないものです。

葉酸には甲状腺ホルモンの生成に必要な栄養素であり、適量を飲めば、弱っていた機能を正常に導いてくれます。

ただし、すでに甲状腺疾患にかかっている場合は注意が必要です。甲状腺疾患の中には、葉酸に含まれるヨウ素に体が過剰に反応してしまうものがあります。

すべての恒常性疾患の人に当てはまるわけではありませんが、女性がかかりやすい橋本病などはこれに当たります。

甲状腺疾患を患っている人は、葉酸サプリを摂るなら、自己判断で決めるのではなく、まずはかかりつけのお医者様に相談してください。

葉酸には直接不妊を改善する作用はありません。しかし、弱っていた箇所を修復してくれる働きがあるため、間接的に妊娠の確立を上げてくれるのです。

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